『13時間前の未来』

これぞエンターテインメント小説!

妻を殺されたばかりで悲嘆に暮れるニックは、謎の男から過去に戻って妻の殺害を阻止するように依頼される。なぜそんな依頼をされたのか、なぜ過去に戻れるのかはわからないが、愛する妻を救えるならそんなことはどうでもいい――というわけで、ニックは妻を守るべく過去へと戻る。

殺害時刻の直前に戻れるなら、阻止するなんて簡単じゃん! そう思った私は甘かった。妻を連れてその場から逃げるだけでは、阻止したことにならないのだ。犯人は理由があって妻を狙っているのだから、その理由となった出来事を消さないかぎり、永遠に命を狙われるというわけ。

主人公ニックは一時間ごとに二時間前に戻る。つまり、午後10時になったとたんに、午後8時に戻されて、そこで一時間過ごして、午後9時になると今度は午後7時に戻り、そこで一時間過ごす。それを繰り返しながら、最終的には午前10時まで戻る。
犯人や殺害理由を調べては過去に飛び、どうにか阻止しようとするのだが、事件は実は窃盗事件や飛行機墜落事故にまで結びついていて、解決するどころか、ニックが奮闘すればするほどますます悪い方向に向かっていく……。


そのハラハラ感がたまらない。読者はこむずかしいことを考えずに、ただ流れに身を任せるべし。ニックが過去に戻るたびに、行動を起こして、未来を塗りかえていくのだから、まえに起きたことがどんな結果を招くかなんて、私たちは深く考える必要などないのだ。
「ニック、がんばれー!」と応援しながら、読むだけでいい。
(森嶋マリ)


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