『生、なお恐るべし』

保安官と西部の話が好きだから、これはいいかもと読みはじめた。実際に登場するのは保安官補とカナダだけど。
少し読んで、麻薬取引とそれに絡んで人がバンバン殺される話か? と、やや引き気味になる。
けど、引く必要なんてぜんぜんなかった!

生活のためにやむなく運び屋をやっている五十代のハントの枯れ具合が絶妙だから。いや、枯れてると言っても、萎れてはいない。いまあるもので満足することを知ってるけど、それが脅かされそうになったときには、立ち向かうだけの力はある――とでも言えばいいのか。
父親がやはり麻薬がらみで逮捕されたせいで、夢敗れ、地元に戻って保安官補をやっているドレイクの、悶々感もリアルだった。犯罪者の息子という現実と、どう折り合いをつけて生きていくかってところが。
麻薬がらみで片っ端から人が殺される話は苦手なはずなのに、最後までしっかり読ませてもらった。
主人公の魅力がいかに重要か、それを証明している作品。(偉そうな感想ですみません。)
(森嶋マリ)

生、なお恐るべし (新潮文庫)
新潮社
2011-07-28
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この記事へのコメント

2011年08月17日 15:32
評判いいですよね、この本。三橋さんも〈金のお奨め〉に挙げていらしたような。
未読ですが、『逃亡のガルヴェストン』と似たにおいの作品なのかしら。
2011年08月17日 18:14
おお、この本、評判良かったんですね。先入観なしで読もうと、何も見ずに本を開いたもので。
『逃亡のガルヴェストン』も面白そうですよね。読んでみます。筋は似てなくもない気がするけど、人物の描き方はどんな感じなのかな~。
高山
2011年08月17日 18:25
『逃亡の~』は、話自体に派手なところはないんですけれども、独特の味と余韻がすばらしいです。短いのですぐ読めます、余韻に浸ってる時間のほうが長いかも(笑)。わたしはこちらを早く読まなくちゃ。
2011年08月17日 18:44
余韻――それだけでもう、読まなくちゃって気になります。楽しみ。
2011年08月17日 20:25
ハントもいいけど、若い保安官補のドレイクもいいよね。
こういう男たちの話の場合、女は足を引っ張るだけのウザイキャラのことが多いけど、ハントの妻ノーラにしても、ドレイクの妻シェリにしても、夫を深く理解して、決してじゃまにならず、それでいて強い意志を感じさせるところがすごくいいと思いました。
2011年08月18日 08:02
そうそう、ノーラもシェリも余計なことは言わない。でも、必要なことはちゃんと言ってる。どちらも賢い女として描かれてるんだよね。その点でも好感の持てる作品だったな~。

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    Excerpt: 書籍「生、なお恐るべし」★★★★ アーバン ウェイト著 , 新潮社 、2011/7/28 ( 467ページ , 820円)                     →  ★映画.. Weblog: soramove racked: 2012-08-04 17:46
  • プラダ メンズ

    Excerpt: 『生、なお恐るべし』 We Love Mystery!/ウェブリブログ Weblog: プラダ メンズ racked: 2013-07-06 03:28